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娘にあんなに悲しい思いをさせてまで働く意味があるだろうか。
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「今何時?」という質問に必ず「5時くらい?」と答えていた娘。
まだ2歳のころでした。
2歳といえば、まだ時計もよめないし、時間の概念すらあやしい年頃なのですが、
時間の話になるとなぜか必ず「5時くらい?」と言っていました。
「何で5時なのさ~、いつも5時だね」なんて家族の笑い話になっていました。
娘は保育園に0歳クラスから通っています。
育児休暇を約1年間取得して、1歳になる直前に保育園に通い始めました。
今まで24時間ずっと一緒にいた娘を保育園に預けることにとても抵抗があったのを覚えています。
認可保育園に通えることになり、
通知が届いたときも何かの間違いだったらよいのに、
誰かにこの権利を譲ってまだまだ娘と一緒にいたいと思ったりしました。
私のこんな思いを感じてか、
娘の慣らし保育は難航してほかの子よりも1週間以上長くかかりました。
慣らし保育期間が過ぎ通常保育が始まってからも、
娘の泣き声を聞きながら教室を後にして、
最寄り駅まで私も泣きながら通勤していました。
娘にあんなに悲しい思いをさせてまで働く意味があるだろうか、
重要な仕事をしているわけでもキャリアがあるわけでもないのにと、
仕事を続ける意味を見出せずにいつ辞めようかと考えていました。
それでも娘は次第に保育園にも慣れ、
大好きな先生やたくさんのお友達と一緒に遊ぶようになりました。
そのころには、預けるときに笑顔で「いってらっしゃい」と手を振ってくれるようになり、
私も笑顔でバイバイをして、もう最寄り駅までの道で泣くことはなくなりました。
そんなある朝、保育園までの道中、自転車の前に乗っていた娘が
「ママ、今日は何時に帰ってくるの?」と尋ねてきました。
私は自転車をこぎながら
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「ん~、5時くらいかな~」
と答えました。
「そっか~5時くらいか~」
と娘はニコニコしていました。
その時、はっとし、私は胸が締め付けられて痛くなりました。
そうです。
娘の「5時くらい?」は私がお迎えに行く時間だったのです。
夕方になると先生に「ママいつ来る?」って聞いていたのでしょう。
そうしたら先生は「たぶん5時くらい?」と答えていたのだと思います。
だから娘の「5時くらい?」はいつも疑問形だったのです。
娘が保育園に通うようになってから1年が過ぎ、
私はその生活に慣れてしまっていました。
あんなに娘に申し訳ないと思ったこと、
仕事を辞めて娘とずっと一緒にいたいと思っていたこと、
忘れてしまっていたわけではなかったけど、
その思いは当時とは比べ物にならないほど薄くなっていたのです。
でも娘は違いました。
いくら保育園が楽しくなっても、
お友達がたくさんできても、
ママが一番に決まってるのです。
ママがお迎えに来てくれるのを今か今かと待っていてくれたのです。
その日、私は娘をぎゅっと抱きしめて、久しぶりに泣きました。
娘はきょとんとして涙を拭いてくれました。
娘は今年保育園の最年長クラスです。
6年通った保育園も今年で卒園します。
「ママ何時に帰ってくるの?」
「5時くらいかな」
「え~もっと保育園でみんなと遊んでいたいから、ゆっくり帰ってきていいよ」
いまではこんなことを言うようにもなりました。
でも、今日もママはいつもどおり5時にお迎えに行きます。
娘が私の帰りを待っていてくれるからです。
引用元・画像:http://koarubiyori.jp/mama/taiken/4669/2
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