早朝から山に入り
慣れた森林に
踏み入りました
散弾銃と鉈と少しの食料と
秋といえど北海道は寒いので
防寒対策は怠らず、
2日前より風呂に入らない
これはげんかつぎと
石鹸臭さは野生動物に
臭いで感づかれないためらしい
足跡などの痕跡を見逃さぬよう
そしてなるべく
音をたてないよう
慎重かつ大胆に
一時間に2km歩く速度で
移動します
痕跡はみつかるが
古いものばかりで
そうこうするうちに
昼近くになるころに
足跡とは違う痕跡を
見つけました
獣臭がする
間違いなく
ヒグマの臭いです
やばい
彼に言わせれば
ヒグマは特に珍しいものでは
ないのですが
秋口と春先のヒグマは
冬眠前後は
凶棒になる可能性が
高いので困るらしい
ほどなくして
獣臭のもとを見つけました
木のたもとに
土を掘った形跡があり
キツネが中途半端に
埋められていました
木には
爪を研いだあとと
ヒグマの体毛と糞尿らしき形跡
マーキングです
これは警告です
ここはおれさまのもので
近づくことまかりならん
ということだそうです
そして
まずいという理由が
もうひとつありました