「間に合わなかった」
「これ以上は進んではダメ」
「犬は連れて行くよ」
「あと一人乗れる、
でもあなたを連れて行くわけにはいかない」
「さぁ、目をさまして」
「早く」
頭の中では、私を呼んでいた声が
「さようなら、さようなら」と告げていた
私は子どもたちに言われるがまま、
世界がめまぐるしく切り替わり、
現実に引き戻された
深夜二時、
家の電話が鳴り響き、
祖母が天に召されたことを知らされた
そして同時に祖母に懐いていた、
シェパードとの雑種のオッドアイの飼い犬が、
荒れ狂って息絶えたことを聞かされた
写真を見せてもらったら、