「今月誕生日だし、時計ほしいなぁ~」
とおねだり、
彼女は「解った」と返し、
翌日にはきっちり用意していた
1000円の時計を
「高い時計だと価値が解らないようだからね、
価値のわかりやすいものにしといた」
とご丁寧に値札までそのまま、
こっそりそばで見ていた
俺と友人は腹抱えて笑った
それから一年後、
彼女は銀行員という
志望していた職をストレートで手に入れて、
即就活終了、
それを機会に自分にたっぷり金をかけた
もともと整った顔立ちだとは思っていたけど、
くせっ毛にストパーをかけて綺麗にカット、
化粧品も買い揃え、
メガネをコンタクトに変え、
仲間由紀恵みたいに大変身して、
ブスだのダサいだの言ってた人らが
羨むほどのスペックになっていた
彼女とは裏腹に、