「おいっ!!」
…お客さんかな、
でも
何か聞いたことあるような…
ぼんやりと思ったけど眠い。
居留守をつかおうと
したところ、
もう一度、怒鳴られて
ふらふらと玄関に出た。
その後の記憶がない。
気が付いたときは
心配そうな祖母と母が
わたしの顔を覗き込んでた。
祖母は
買い物先の店で
友人に会い、
ちょっとした用事が
あって
その友人の家に
そのまま
出かけていたらしい。
帰ってきたら
私が玄関に
倒れていたそうだ。
私は小さくて
気がつかなかったけど、
こたつの部屋には
火鉢があって
まだ火が残っていたそうで、
もしそのまま部屋にいたら
中毒になって
いただろうという事だった。
そして、
私は思い出した。