「お兄ちゃん?」
と一言。
どうしたのか聞いてみると、
「お兄ちゃんが
バーベキューをしている
この場所に走って来て…
そこで消えた」
と言うのです。
お母さんはすぐ
入院中に聞いた
夢の話を思い出しました。
あの時、
K君が話していた夢は、
きっとこの事だったんだ、と。
バーベキューはもちろん、
K君の分のお皿やジュースも
用意したそうです。
弟君の話では、
K君はニコニコ笑って
走って来たとのことでした。
きっと時間を越えて
K君はあの夢を見たのだと、
お母さんは
信じているそうです。
一瞬でも、ほんの少しでも
K君の願いが叶っていたのなら
…救われた気がする、と。